最後の手紙
  • 海軍二等兵曹 西島光男命
    昭和十七年十一月十一日
    印度洋にて戦死
    山口県豊浦郡宇賀村出身
    二十四歳

前略
永らく御無沙汰致しましたが、其の後御一同様には御変なく御消光の事と遠察致して居ます。
自分も某地に歸着以来は益々元気で軍務に精勵致して居ます故御安心下さい。
今日再び命を受け○○方面に作戦行動致す様に成りました。行動中は勝手乍ら御便りが出来ませんので其の点御心配なく。
上御一人のためだ・・・・・・全能力を発揮して益々奮闘致します。
我々は出動命令を受け任地に向ふ時はこれが最後だと思ひ、直に皆々様に御心配をかける様な気がします。然し何時が最後に成るか解りません。
この便りが父の許につく頃は、もう緑の六甲山も附近の山々も、カーキ色にそまる頃かと思って居ます。
最後に御一同様の御健康を祈る。
では元気で任地に向ひます。
皆々様も嬉んで送って下さい。
              左様奈良
          呉局気附報國丸
西島光男

(原文のまま)

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