謹みて靖国神社の神霊に申す
  • 陸軍憲兵軍曹 近 藤 巖 命
    昭和二十年八月十九日
    東京九段靖国神社にて責任自決
    愛知県出身 二十二歳

謹みて靖国神社の神霊に申す
本日復員の命下れり。皇國の必勝を信じ、護持の大任を完(まっと)ふされし靖国の神霊に何と申し上ぐべきや。只、吾が責務の完(まった)からざるを思ひ、此処に一死以て詫びんとす。
陸軍憲兵軍曹 近 藤 巖


遺言
謹みて御両親様に申し上げます。
本日復員の命下り、帰郷の余儀なきに至りました。真に無念に存じます。多くの戦友に先立たれ、軍人の本分を完(まっと)ふせず、今更何んで帰られませう。巖の胸中、お察し下され。
武人として、又、自己の信念の大道を進むべく、此処に死を決します。お許し下され。
生を受けてより此の方、二十四年有余。此の間の御両親様の御辛労、深く深く感謝致します。後に残りし弟二人、立派に御薫陶の上、皇國護持の為に尽さしめられたくお願ひ申し上げます。
折角御自重遊されたく。

昭和二十年八月十八日


御両親様

(原文のまま)

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