幸に御安心あれ
  • 陸軍歩兵上等兵 小山寅右ヱ門 命

    昭和六年九月二十五日
    満洲奉天省奉天付近にて戦死
    長崎県西彼杵郡喜々津村出身
    二十二歳

昭和六年九月十八日、満洲事変突発し、所属聯隊(歩兵第七十八聯隊)に出動の命令下り、翌日正午龍山駅を出発したが、新義州に於て待機中、小山上等兵は家郷の父に左の短信を寄せた。

日頃鍛へし軍人精神の発揚に努め、
天晴れ帝国軍人として君国に身を捧げ、
決して一家一村の汚名をとるが如き
卑怯の振舞なすまじく、
幸に御安心あれ。

右の書信は九月二十四日父幸助氏の許(もと)に到着した。翌二十五日早朝こそは上等兵が護国の鬼と化した日である。(『満州事変忠勇美談』より)

(原文のまま)

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