遺書
  • 陸軍曹長  久米俊彦命
    昭和十九年十一月二十日
    フィリピン群島ミンダナオ島サンカナンにて戦死
    鹿児島県鹿児島郡西桜島村出身 二十五歳

畏クモ大命ニ依リ、外敵征討ノ途ニ就ク。男子ノ本懐之(これ)ニ勝(まさ)ルモノナシ。
遂ニ待望ノ日ハ来ル。生キテ祖國ノ土ハ踏マズ。笑ッテ護國ノ鬼ト化ス。
為念一言遺ス。

一、皇恩ニ感謝シ、皇室ノ御繁栄ヲ祈ル。
一、戦死ハ武人ノ本懐ナリ。嘆クナカレ。
一、名誉アル遺族ナリ。世人ノ講評ヲ享(う)クルナカレ。
一、兄弟姉妹相助ケ、母上ニ孝養ノコト。

二十有余年間ノ親不幸ヲ謝シ、母上ノ御健康ヲ祈ル。
慎也ハ軍人トナル様、励マサレタシ。

      今日ありて 明日ある身とは 思ふなよ
        皇國(すめらみくに)の 防人(さきもり)ならば

      なげくなよ 桜の花と ちりし我
        ほほえみ来たれ 靖國の杜

母上様
兄上様
姉上様

(原文のまま)

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