遺書
  • 陸軍伍長  清水誠藏命
    昭和十八年一月十六日
    ガダルカナル島セキロ河東方にて戦死
    静岡県志太郡島田町出身  二十四歳

お母さん、最后の書をしたためます。
入営前及び入営后の今日に至るまで、何等孝行らしい事も出来得ず、御世話になるばかりでした。
あの歴史的香港攻略戦には、途中矢つき病魔に倒れたは日本男子として、又日本軍人として此の上もなきはづかしき事と、病院の寝台の上にて涙にぬれて眠れない夜も数日続きました。
スマトラ攻略を終へ、将又香港の汚名をそそぐべき最后の御奉公する時節到来。
靖国神社にて対面出来る事も、遠からぬ事と思ひます。
何卒宜敷く御願ひ致します。
此れだけ書けばもう言ふ事はありません。
喜んで死んで行ったと、弟妹等にも言って下さい。
では、今度靖国神社にての再会楽しみに待って居ります。

誠 藏
母上様

(原文のまま)

閉じる